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小説 【彩られた無色】  一覧

 

 

前のお話

小説 【彩られた無色】 第23話 死にたいわけでもないけれど、生きたいとも思えない。

 

 

 

 

第24話 人と関わることを拒み続けてきた

 

 

 
虐待を受けていた。


そう言ってしまえば簡単なのだろう。

養母が私にしていたことが公になったとき、かなりの騒ぎになった。

児童相談所、警察などの公的機関がすべて動き、私を保護した。


そんな異常な環境だったのかと、呆れたけれど。

そのことを、なんとも思っていない私を周りは異様に心配していた。


養母が私にしていた「虐待」と呼ばれる行為を、
「自分は、されても仕方ない存在だから、気にしていない」と言ったからだ。


そして、私が今まで笑っていたことが、演技であることがバレてしまった。


色々と面倒なことになってしまい、カウンセリングや様々な手続きがあった。


淡々とこなしていく私は、なにも感じていなかった。
ただ「今度は、どこに行くのだろうな」とぼんやり考えていた。

こんな面倒な手続きは、どうでもいいけれど。
私は保護された児童損団所で、スタッフが持ってきてくれた本を読んでいるだけ。
大好きな本が読めるから、嬉しかったし、楽しかった。

ここに、ずっといてはいけないのかな。

早く終わってほしい。


なにが終わって欲しいのだろう。


児童相談所にも、どこにも私の居場所がないのなら。
命そのものが終わってしまったらいいのに。

そんなことを考えたのかもしれない。



その頃のことは、よく覚えていない。

それでも、「あの家に二度と戻りたくない」と思っているのだ。
笑う演技をしていたことがバレたところに戻ることが嫌なのかもしれない。


他人のことを信じることができない私は、どこにも居場所はない。


人間と言う生き物は、みんな自分の利益しか考えていない。


感情というものを信用してはいけないのだ。


他人の感情も。
自分自身の感情も。


誰かと話をすることは、仕事と割り切らなければできない。


それが、自分に利益を生むかもしれないと思うことができなければ、人と関わることなどできない。


そう思いながら、人と関わっているから嫌われようが無視されようが、
なにを言われようが、どうでもいいのだ。


私には、人と関わるだけの勇気がない。

だから、拒み続けた。



誰かと、深く関わることを。
 

 

 

泪-rui-

 

 

 

次のお話

小説 【彩られた無色】 第25話 運命はあるのかはわからない。

 

 

 

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  • あなたは、あなたを大切にしてください。私は私を大切にします。
    泪-rui-
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